4.写真の整理

 1日に100枚以上撮影するディジタル写真ですが、私はよっぽど構図が悪いか(馬の頭が切れているなど)、ピントが外れている写真じゃない限り、ほとんどの写真を保存しています。私が実践しているパソコンを使った写真の整理方法についてご紹介します。

(1)メモリーカード上での整理
 私はEOS-1D MarkIIIを使用していますが、使用しているコンパクトフラッシュ、SDHCカードにカメラのフォルダ作成機能を使って下記のようなフォルダを作成しています。

レースが変わるたびに、レース番号に対応したフォルダに移動し、撮影します。撮影した写真データは対応したフォルダに入っているので写真の整理がしやすくなります。

(2)ハードディスクでの保存
 大容量のハードディスクドライブ(HDD)も安くなりました。私はUSB2.0で接続する外付HDD(300GBくらいのもの)を購入し、1年分の競馬写真を保存しています。
 メモリーカードからHDDへの保存はコンパクトフラッシュリーダまたはSD/SDHCカードリーダを使用し、Windowsのフォルダのコピー機能で競馬写真をHDDにコピーします。
HDD上では、このHDDのルートディレクトリに

というフォルダを作り、さらに、日本ダービーの時の写真ならば、2008年(1月~6月)のフォルダの下に
というフォルダを作成します。 ダービー当日は芝のレースしか撮影していないので、メモリーカード上の芝レースに対応したフォルダをHDDのフォルダである\2008年(1月~6月)\20080601(日本ダービー)\にコピーし、そのフォルダをこのようにリネームしています。 以上のコピー処理が済めば、メモリーカード上の写真ファイルをパソコンの削除機能で削除しています。
1年分の写真をHDDに保存すれば、そのHDDをパソコンから外し保管しています。

(3)写真データの保存方法
 写真データを一日でも長く保存しておきたい、そのためにCD-RやDVD-Rに保存しているという方は多いと思います。しかし、CD-RやDVD-Rの寿命は意外と短く、その保管方法によって寿命が大きく変わることから、カメラやレンズ以上、もしかするとフィルム・ネガよりも保管方法に気を配らなければいけないかもしれません。先日、その事実を思い知らされる事態が発生しました。
 2009年のゴールデンウィーク直前に写真の2001~2005年の写真RAWデータを保存していたハードディスクが何の前触れもなくクラッシュしました。およそ2年ぶりに通電したところパソコンで認識しない状態となっていたのです。ハードディスク内のデータ復旧を業者に見積もってもらったところ13万円もかかるとのこと。念のため、ハードディスク以外に、2001年~2003年の写真はCD-Rに、2004、2005年の写真はDVD-Rに保存していたので、ハードディスク上のデータの復旧はあきらめ、新規にハードディスクを購入し、CD-R、DVD-Rからデータを戻すことにしました。
 実際にデータを戻す作業に取りかかったところ、CD-Rからはスムーズにデータコピーが出来ましたが、DVD-Rからはデータ読み取りエラー(巡回冗長検査(CRC)エラー)が続出し、戻すことがなかなか難しかったのです。データをハードディスクとDVD-Rの2重管理をすることで万全と思っていた私は愕然としました。結局、約2週間かかりましたが、DVD-Rからのデータコピーはなんとか無事終了し、ほっとしているところです。このときの経験をもとに、CD-R、DVD-Rへの保存の注意点、戻すときのノウハウを伝授致します。

保存方法

  1. CD-R、DVD-Rは安物を買うな、メーカーを選べ。
  2. CD-R、DVD-Rは容量目一杯にデータをコピーするな。最大容量の8割までで止めておけ。
  3. データを記録したCD-R、DVD-Rは放置するな。高温多湿、そして紫外線に要注意。
  4. CD-R、DVD-Rの寿命は長くて5年と心得よ。
DVD-Rを導入当初、(今はかなり安くなりましたが)媒体自体安いものではなかったので格安なノーブランドのものを購入し使っていました。しかし、安物は正常に書込みが完了したように見えても、記録した直後に読み出すと読み出しエラーが発生する場合が多々ありました。DVD-Rは品質重視で選ぶべきです。お勧めするのは太陽誘電製(That'sというブランドネーム)のものです。確かに違います!
今回のトラブルで気がついた点が2点ありました。信頼できる太陽誘電製のDVD-Rでも経年劣化すること、最大容量4.7GBをほぼフルにデータを書き込んだものは最後近くに書き込んだデータを読み出せないことが多いことです。3年前にもハードディスクのトラブルでDVD-Rからデータを戻したことがありますが、その時読み出せたものでも今回読み出すのに苦労したDVD-Rがありました。それも、最大容量一杯に書き込んだDVD-Rほどエラーの発生する確率が高いように思えました。信頼の置ける太陽誘電製のDVD-Rで保存していたので意外な事実でした。ネットで色々調べましたが、経年劣化や紫外線などの保存環境による寿命の短縮はCD-RやDVD-Rで記録材料に利用されている有機色素の特性のようです。また、CD-RやDVD-Rは内側から外側に向けて円周方向に情報が記録されますが、外側に行けば行くほど情報の焼き付けが弱くなるそうです。DVD-Rは高速回転して情報を書き込みますが、外側ほど速度は速く、単位面積当たりに照射されるレーザー光の量が少なくなるためと思われます。したがって、できるだけ外に情報を焼き付けないよう、DVD-Rの最大容量4.7GBをフルに使わず、8割程度の3.8GB~4.0GBくらいで止めておくことが肝要です。
CD-R、DVD-Rの寿命は一般に10年と言われています。しかし、これは万全の保存環境下での話で、実際はもっと短く5年程度と推測されます。寿命を迎える前にデータを新しい媒体に移し替える作業が必要です。データは年々増えていきますので大変ですが、各CD-R、DVD-R毎に記録した日を管理し、寿命前、記録した日から4~5年を目安にして移し替えを行ってください。記憶媒体の技術は年々進歩しています。新しい技術に裏付けられたもの(現在ではBlu-ray Discでしょうか)に載せ替えるのがいいのではないでしょうか。

CRCエラー発生時のデータの戻し方
  1. 簡単にあきらめずに粘り強く頑張る(笑)
  2. DVD-Rはレーザー光に当てられ熱くなっているので、冷やしてから再度チャレンジする。
  3. その日エラーで読み出し不可能だったファイルも、日を替えてやってみるとすんなり読み出せることがある。
  4. DVD-Rを読み出せるドライブを複数用意する。出来ればメーカーの違うものを。
  5. Blu-ray Disc対応のドライブの方が読み出せる確率が高いような気がする。
なんだか根性論のようになってしまいましたが、私自身これだけ試してみました。お金も時間もかかりましたが、その結果、すべてのデータを戻すことに成功しましたので、もしエラーで読み出せない場合はやってみてください。それから、Windowsには頑張り屋さんのXCOPYというコマンドが用意されています。これを使ってDVD-Rからファイルをコピーするのも一つの手段です。使い方は、
cmd.exeを起動(コマンドラインからの操作)
DVD-R(例えばGドライブ)に書き込まれたものすべてを外付けHDD(例えばJドライブ)のフォルダ(例えば2005年)にコピーする場合

C:\>xcopy /s /e /c /h G:\*.* J:\2005年

読込が止まったように見えた場合、強制的にDVD-Rをイジェクト。xcopyコマンドからエラーメッセージが表示される。
熱くなったDVD-Rを冷やしてから再度DVDドライブに入れ、OS(Windows)がこれを認識したらxcopyコマンドのエラーメッセージで「再試行」を押す。

これを粘り強く繰り返す。
です。

Blu-ray Disc(BD-R)への移行
ご存じのように、ハイビジョンの録画の世界ではブルーレイディスク(Blu-ray Disc)が主流になりました。それに伴い、続々とブルーレイ対応の録画機が登場しています。パソコンの世界でも同様にデータ記録用にDVD-RからBD-Rへと流れが変わりつつあります。
BD-Rの魅力は、容量が25GBもあるのはもちろんですが、それにもまして魅力なのは30年と言われるその寿命にあります。30年も持てばその前に私自身の寿命が来るはずです(笑)。長い寿命の秘密は記録方法と記録材料にあり、無機材料を利用することで実現しているようです。とはいえ、BD-Rにも寿命は短いがコストが安い有機色素系のものが登場しており(BD-R LTHというそうです)、購入する際注意が必要です。今回のトラブルを契機に思い切って過去の写真データをすべてBD-Rに載せ替えました。ドライブの価格が3万円程度、媒体の価格も1枚300円程度で購入できるのでお手頃です。大画素化が進むディジタルカメラの写真データを保存するにはうってつけの媒体だと思います。お勧めの媒体メーカーはTDKとPanasonicでしょうか。

BD-Rが出てきたとしても、トラブルに備えるため、データを2種類以上の媒体で保存するのは定石です。私は、これまた安価になってきた外付けのハードディスクとBD-Rの2種類で1年毎に写真データを保存しています。